el_payasoのブログ

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「吉澤嘉代子」には、「東京」が凝縮されている。

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はい、吉澤嘉代子さんです。僕大好きなんです。

忘れもしない2014年、社会人1年目。働くということの意味をこれでもかというくらい思い知らされ、僕は絶望の淵におりました。毎日散々に怒られ、沈み切った気分で帰っておりました。田舎ですから帰りは車。当時の僕は帰りの車でラジオを聞いておりました。大体、帰る時間にパワープレイが流れるんですけど、そこで流れてたのがこの「美少女」という曲。

この、これでもかというくらい「昭和」を効かせた曲。Aメロのベースラインなんてザ・歌謡曲。歪みきった僕の心は、「いよいよこんなリバイバルがブームになるんか...これは国の陰謀...昔は良かったと思わせ戦前回帰を図ろうとする国の陰謀...」と思ったものです。まあ、4年経っても彼女レベルでリバイバルしとる人なんて全くおらんので、気のせいだったんですが。歪みきっておりましたから。

最初はそこまで好きではありませんでした。この、昭和っつーか、フォークの香りは、とっつきにくかった。ただ、毎日帰りに流れるもんですから、覚えてしまいます。荒み切った僕の心には、いつの間にか吉澤嘉代子が住み着いていました。

仕事にも少しずつ慣れてきて、気持ちに余裕が出てきたころ、「他の曲も聴いてみよう」と思い立って調べてみる。すると出てきた曲が「ストッキング」でした。

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こいつがもう、ストレートで刺さってくるわけです。

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このAメロだけで、もう無敵です。

その頃の僕は、「ああ、大人になるってこういうことなのかなあ」というのを、おぼろげながらも考え始めていました。いわゆる「成人」ってやつにはだいぶ前になっていたけど、まだまだ心はおこちゃま。だったから、仕事は全くうまくいきませんでした。現実の厳しさというか、このままいったら絶対どっかでダメになるんだろうな、変わらないといけないんだな、と思い始めた時期でした。そんな時期だったからこそ、この曲がストレートで刺さってきたのかもしれません。そんなもんで、大好きになってしまいました。

さて、そんなことはどうでもいいんです。この人、吉澤嘉代子さんに触れていると、僕はどうしても「東京」を感じずにはいられませんでした。例えば、その境遇。たぶん、そこらへんの片田舎だったら、こんな人生にはなれなかったと思います。あるいは、彼女のサポートのされ方とか。調べてもらったら出てくるよ。

曲もそう。昔テレビで聴いたような曲調だからでしょうか。かと思えば、歌詞には女子がこれでもかというぐらい詰め込まれている。「残ってる」なんかすごいっすよね、これは都会じゃなきゃ成り立たない世界だと思う。最初聴いた時は「どうした吉澤嘉代子!!」と思ったんだけど、インタビュー見たら自分のことじゃないそうなので、なんかほっとした。

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純粋培養なんですよね。自分を作る1番大事な時期を、学校に行かず過ごしたっていうんだから。子供の頃、魔女修行してたっていうんだから。言葉一つ一つに僕はピュアを感じてしまうのですが、そういう過去がこの人の歌の一部分にもなってるんだろうなと。だからこそ、綺麗だし、好きです。でも、そういう純粋培養って、すごく限定的な環境じゃないと生まれないと思うんです。それが許される環境というか。だからこそ、僕はこの人に「東京」をもの凄く感じますし、こういう人が出てこれる環境があるということが、いいなあと思います。

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こんな曲も作っちゃうし。なんでもありだな。聴いてくれー。