el_payasoのブログ

音楽とマンガとサッカーとよのなかのブログ。かため。

「羊文学」からあふれ出る、ジュブナイル文学の香り。激推したい。

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私事ですが、先日ついにSpotifyに手を出したんです。で、好きなアーティストの名前をいっぱい突っ込んで聞いてたんですね。一通り聞き終わった後流れてきたのが、この曲でした。

いやー、推します。「羊文学」です。何も言わず、まず聞いてください。もう、MVもだめだ。見てて辛すぎる。けど、まず聞いてください。

 

ねえ。沁みました?あのね、20代だったら、絶対沁みるよ。沁みなきゃだめだ。

 

長い階段を かけ上がってたら 足が疲れて 座り込んでしまった

一度こうなると 立ち上がるのには ものすごく強い 心がいるなと思った

このフレーズは、成長、言い換えればステップなんですよね。思ったことで、知ることがあって。知ることは、成長です。でもこの曲の中で、ステップすることはとても切ないことなんですよ。次のフレーズで、それが汲み取れる。

 

映画にうつってた ハッピーエンドは 当たり前だけど 作り話だって

気付いてからは いろんなことを 仕方ないからと 笑ってゆけるようになった

だって、「仕方ない」んですよ。あきらめてるんです。

人によっては、この感覚を否定して、拒むでしょう。「イヤな大人」じゃないけど、似たような表現を使って否定するんだと思います。それは例えば、パンクロックになる。(ふと、「大人になれない僕らの~」って曲が浮かんだんですけど、あんな感じ。なんの曲だっけ?)

でも、この方たちは、この感覚を否定しないんです。というか、できないんです、たぶん。その心は、曲名にもよく表れています。だって、「Step」なんですよ。「仕方ないから」と思うことは、この方たちには「Step」なんです。日本語で言えば、歩み。

「当たり前だけど」、「仕方ないから」と言いながら、やんわりと受け入れる。いやー、実に後ろ向き。相反する心がある。たぶん本当は否定したい。でも、否定できない。2人の自分がいて、それを分かっている。

 

わたしまだ壊れたままでいたい

はー。やばい。

きっともう二度と 会うこともないけど

仕方ないよねと 笑ってゆけるようになるだろう

曲の最後は、このフレーズで締まります。...何これ?こんな切ないことある?本意じゃない。ホントの気持ちじゃないって、何回も何回も繰り返してるのと裏腹に、でも、そうなっていくんだろうって。「仕方ないよね」って。何これ?

 

ねえ。なんていうかね。この方たちとは性別も年齢も何もかも違うんですけど、僕は、こういう音楽やりたいよなって、すごく思うんですよ。思うけど、出せない。この空気を作るには、残念ながら26歳のおっさんにはリアリティが無さ過ぎる。

音数の少なさとか、程よいへたっぴ加減もそうだし、これを歌うのがティーンエイジャー終わりたての女性3人で、スリーピースっていうのが、ずるい。ずるい...ずるいんですよ。

今年27歳になるおっさんは、もはや「仕方ない」を受け入れてしまっていると思うんです。知らず知らずのうちに。とっくにね。それを今まさに受け入れていかなくちゃいけない、それを分かっていて、でも心残り、でもいやだ、でも。。。そういう切なさがこの曲にはあふれていて。「Step」で描かれている風景が僕は本当に好きで、めちゃくちゃ憧れる。あー、こういう音楽やりたい。

 

mikiki.tokyo.jp

インタビュー読んだら、納得の「きのこ帝国」だった。雰囲気近いものはあるけど、でも、全然違うよ。絶対聞いて。「コーリング」とかも名曲です。聞いて!!